KAWASAKI Z1-R log

何度かこのブログで書いてきたが、私のZ1-Rは高速でコーナーに入った時の挙動に課題がある。

この課題を解決するために興味があったのが50mmオフセットステムへのリプレイス。

トレール角を稼ぐことで直進安定性が増してこの課題が解決するかなと考えていたため。

実は3年半ほど前にZ650のステム（しかもNOS！）を購入していたのだ。しかしZ1-Rにザッパーステムを付けるにはカウルのステーを工夫しないといけないのだが、そんな事を知らずに購入したものだから付かないと知った時の脱力ったらなかった。今でもこのステムは倉庫の奥で眠り続けている。

付かないなんて事は露も知らずに買ったものだから、浮かれて書いたコメントがコレ。「先日少しだけ大物をゲットしました」の記載が今では微笑ましい。

いろんな失敗を繰り返して今があるのだなと痛感。

そんな青い経験を経て、Z1-Rに50mmオフセットのステムを付けるにはZ1R-IIのステムしかない事が分かり、ずっとヤフオクで探していてついに手に入れることができた。

Z1R-IIの出荷台数が5,000台で生産から35年が経過していることを考えるとかなり希少なパーツだと思う。

落札したのが一番上の写真のステム。少し経年のアジはあるが割と綺麗なZ1R-IIのステム。

塗装をしなおすかで少し悩んだが、どうせならと上下ともにパウダーコーティングで再塗装。塗装後が左の写真。

ベアリングはテーパーにするか検討した結果、走行時のハンドリングの課題を解決するための施策でよりダイレクトなインプットが欲しいと考えボールベアリングで打ち直した。

それにしても、Z1R-IIのステムが50mmオフセットでよかったなと思う。この流用ができなかったら、今回のようにZ1-Rのルックスを維持して変化を楽しむ施策はできなかったのだ。

Z1-Rが世に出て欧州でいろいろあってリコールを経て、後継のナンバリングマシンであるZ1R-IIに改善が施されて今、その恩恵を享受している。感慨深いな。

リプレイス後初めてまたがった時に「あ、ポジションが変わったな」と感じたしコーナーでも少し意識して切れ込む感じの取り回しに、以前との明らかな違いを感じた。

いろんなスピードでいろんな特性のコーナーを走るたびに前のステムとの差を感じている。

もう少し乗ってみないと確信はできないが、今は18インチ×50mmオフセットステムは非常にしっくり来ている。

以前に「mr.BIke BG」の記事でステムとホイールの複数の組み合わせを既に試している大塚さんからコメントをもらった。この時の大塚さんのセッティングが18インチ×II型ステムという今回の私と同じ組み合わせだった。今後19インチ×II型、19インチ×I型なども試してみたいなと考えている。

今回インストールをお願いしたショップはファナティックハート。

トレール角の算出を図解して分かりやすく説明してくれた。

花粉も落ち着いた夏前の今は気温も快適で、心地よいマシンで駆け抜けるには最高の季節だ。

【data】
総距離：30,651mile