am6時に出発。中央道 調布ICから八王子JCで圏央道に入り、青梅ICで下道に。
秩父へ行く道としてはR299が行きやすそうだが、愛用している昭文社のツーリングマップルでは県道53の方がオススメされていたので、こちらを通ることに。
オススメに間違いはなく、県道53は走っていて楽しい道だった。
急斜面に一定の間隔で密度高く立ち並ぶ木々が舗装路の間近まで迫り、走っている視界の端を8mmフィルムのように流れていく。
道沿いには澄んだ水が流れ、岩肌にぶつかった飛沫が草木を濡らし、木漏れ日がそれをキラキラと光らせる。あの場面を写真に収めなかったのは悔やまれる。
R299に合流して秩父の街へ。当初はこの後R140に入って甲府に抜けて帰ろうと考えていたが、まだ9時前だったので少し遠回りして、このままR299を進み志賀坂トンネル手前で超マイナー林道に入り、県道210~R140に合流する道をとることに。
この選択もツーリングマップルに県道210合流の手前付近に「日窒鉱山 鉱山集落あり独特の雰囲気」という表記を見つけてどうしても行ってみたくなった為。
R299は集落と集落を繋ぐ道。見晴らしが良く道幅の広いワインディングは、ついついスロットルを握る右手に力が入る。
視界に入る送電線の鉄塔が増えてきて、コーナーを抜けるとインダストリアルな施設が登場。
こういう施設は大好物。さっそくバイクを降りて探索に。当初変電所なのかなと思っていたが調べてみると新秩父開閉所という施設のようだ。詳細はこちらの記事を。
志賀坂トンネル手前で左折してR140を目指すべく、金山志賀坂林道に入る。
入り口で、「走行注意」という看板がこれでもかと言うほど何個も置いてある。ここまで来たら行くしかない。が、想像通りのすごい道。アスファルトは随所で陥没し、土砂崩れで岩がそこら中に散らばっている。他人にオススメできる道ではない。
反面、こんな道なので対向車は皆無でゆっくり岩をよけながら、苔むした道を進むのは悪くなかった。
電灯の無い八丁トンネルを抜けて下り道を走ると、さびれたトタンの建物が現れた。
ニッチツの廃集落に入ったようだ。この建物は現在も使われているのかな。下を流れる清流をポンプで汲み上げている音がする。奥の滝も、流れる水も透明で美しいのだが、建物の古びた感じ一つで、辺り一帯が不気味な雰囲気を醸し出している。
このポンプ小屋の近くに、大きな建物が立ち並ぶ敷地があったのだが、そちらは鎖で入り口が塞がれていたのでスルー。帰宅後調べてみるとそこが、講堂や、病院などの建物だったようだ。中の様子はこちらからどうぞ。
ポンプ小屋から少し下ると、突如朽ち掛けた学校のような建物が出現。こちらは社宅として使われていたようだ。
窓は開け放たれ、窓ガラスが所々割れているのが恐怖を誘う。セミの声が煩いはずなのだが、独りぼうっと突っ立ってこの建物を見ているとセミの声が遠のいていき静寂に包まれている錯覚に陥った。
この独特の雰囲気が廃墟に惹かれる要因の一つ。
全盛期は3,000人の従業員と家族がここ一帯で賑やかに生活をしていたらしい。それを想像してこの写真を見ると、朽ちた建物が補完され、生活の場として利用していた人々が見えてくる。
廃墟サイトを巡回して過去に撮られたこの社宅の写真と比べ見ると、後ろの森が年々大きく建物に覆いかぶさってきており、いつか木々に飲み込まれていくんじゃないかなと。
自然と同化し還っていく過程も素敵なんだろうなあ。
バイクを停めた際に、地面が真っ白でキラキラ光っていることが気になった。ここで取れる鉱石の主成分なのかな。この白さがレフ版の役目を果たしていることに気付いて、下から撮り上げたのが一番上の写真。
天然のレフ版の効果で、光りが下から当たり、本来暗くなるところが明るく、背景の山と青空からZ1-Rが少し浮き出た写真が撮れた。
後ろの両神山がカウルで隠れてしまったのが、まだまだ精進が必要なところ。写真は面白い。
割れたガラスから女湯を覗いたのが左の写真。
桶なんか転がっていて時が止まっているよう。
だいぶ大きな集落だったようで、多くの廃屋が採石工場まで点々としている。工場は現在も稼動中のようで土曜日のこの日も粉塵を吐きながらベルトコンベアとパイプで繋がった無骨で大きな機械達が動いていた。
工場を後にしてR140まで抜ける道も、巨岩の落ちた川や、真っ暗闇のトンネル(トンネルに入った瞬間の鳥目状態で「トンネル内悪路」という表記にはこの日一番驚かされた)、せり出した岩肌とそこを流れる滝など、飽きのこない道が続く。
秩父湖を通ってR140に出て、雁坂トンネル(560円)を走る。延々と長いトンネル内は冷蔵庫の中を走っているようで寒すぎた。ここからは先々週Z1000Jさんと走ったコースに合流。塩山を眺めながら桃とブドウの直売所を何個もスルーして今回は中央道の勝沼ICに乗って14時すぎに帰宅。都内を走っている頃は暑さもピークで私もZ1-Rもバテ気味。
バイクの調子は、3速から4速に上げる際にニュートラルに入ってしまう状態が何度かあった。あれは何が原因でなるんだろうか。
総距離:26300mile
ガス:137~145円/l
この記事を読んでいる人は下記の記事も読んでいます
facebookのアカウントからもコメントができます
廃墟ツーですか。一人で行くと背筋が少々ゾクッとして季節的に良さそうですね。
そこで、単独キャンプというのもオツかもしれません(;^ω^)
3速から4速での抜けですか。自分のは4速から5速で抜けます。多分ミッションの抜け防止の逆テーパーが甘くなってきているからだと思います。これは、開けてみないとなんとも言えませんが、防止策としてはしっかりとギヤチェンジをする事で防止する位でしょうか。
多分、チェンジの動作が中途半端に甘い時に良く発生していると思いますので、しっかりとギアチェンジをすれば防止できると思いますよ。
と、自分にも言い聞かせてますw
ミッションのOH若しくはJミッションと言うのが最善なんでしょうけど、最善=金という財布問題も発生しますしねw
>nightさん
ここで単独キャンプは無理です。。
ミッションが抜けちゃうのは、逆テーパーというのが甘くなっているのが原因なのですね。
確かに、中途半端なシフトチェンジの時に再現します。
しっかり入れれば問題なさそうですね。ミッションのOHかー。やりたいことがまた増えたなあ。
開閉所はいつも通過してましたが恐いもの見たさで次回立ち寄ってみよっと。
志賀坂トンネル手前の道を入っていったのですね。
あの道を反対側から入ったことがありましたが途中で引き返しました。
なんか獣道みたいなところに入りそうになったので。
その時は結局中津川林道に入ってしまいさらに酷い目にあいました・・・・。
トンネルへ通じる道は大きな石(岩ですな)がゴロゴロしており、河の中にもでっかいやつがゴロゴロ。
山肌が迫り出して落石防止のネットがあり、落ちてきたらアウトだなといった道でした。
来週にでもトライしてみます。
と、書いた文章↑を読み直したら文章力に難があります。失礼しやした。
キャンプしたいなーって思う昨今です。
ミッションですが、オイルの銘柄を換えてみて相性を探る作業もしてみて下さい。
そしてチェーンの調整をキッチリしてやると具合良くなる場合も有ります。
OHは最終段階ですね。
>Z1000Jさん
おー。反対側から行ったんですね。
道すがらの川だったりトンネルだったりも結構良いアジだしていますよね。
開閉所には、古いつり橋を渡っていけるのですが、そのつり橋も良い感じなんです。
板がやれてて、下を流れる清流も綺麗でつり橋全体が雰囲気あります。
>KAZさん
オイルを変えるだけでもミッションの抜けは防げるんですね。
チェーンは、カムチェーンのことでしょうか。調整してみます。
オイルはあくまで相性が良い場合、ミッションタッチが良くなる程度の改善です。
根本的にはOH若しくは乗り手が上手に操作してあげるかですね。
チェーンはドライブチェーンです。
>KAZさん
オイルを変えるとスコスコとギアが入る。なんて表現をよくブログで見ますから効果は高いんでしょうね。
チェーンはドライブチェーンでしたか。見てみます。
おお、これはそそられる映像です。
どれもこれも垂涎の写真ですね。私もぜひ行ってみたいです。
もちろん一人で、怖さを堪能しに(笑
ところで、私のZRXも4速と5速の間でニュートラルにはいることがたまにあります。
「カワサキ特許の隠しN」と呼んでます。
カワサキのトランスミッションはシフトペダルのストロークが長いので
かっちり最後まで押し込まないと抜けてしまうことがあります。
どうも、油温が高くなると発生しやすいように思います。
冬場ではあまり経験しませんので。
今年は猛暑ですので、渋滞路を走ったときなどに何度かありました。
オイルが新しければ多少は改善されるのかもしれませんね。
>ケビンさん
おー。ケビンさんは4と5の間なんですね。
なるほど。ストロークが長いから起こりやすい現象なんですね。
私の旧い車でも起きて、現行車のケビンさんのマシンでも起こるあたりが、カワサキらしい。
油温や、油の劣化が影響しているですね。だいぶ涼しくなってきたので、もう再現しないといいな。